糖尿病・内分泌内科
糖尿病・内分泌・代謝内科は、それぞれの専門性を発揮する観点から、2つの診療科として平成29年度に再編されました。
代謝内科のご案内は、下記のリンクをクリックしてご覧ください。
糖尿病・内分泌内科
1 診療科紹介
糖尿病などの代謝疾患とさまざまな内分泌疾患の内科的な部分を診療します。主な診療内容は下記のとおりです。
まず、糖尿病の患者さんに対しては、専門的な知識や経験が求められる自己注射治療を中心にして血糖値を整えるよう治療を行っております。医師以外にも日本糖尿病療養指導士などの資格を持つ経験豊富なスタッフがおりますので、看護師外来、薬剤師外来、栄養指導、フットケア外来などで、必要に応じた療養指導を行うことが可能です。
特殊な検査や治療としては、外来で通常通りの生活を送りながら24時間×2週間の持続血糖モニターを行うことが可能で、このことにより血糖管理の状況を詳細に把握することができます。さらに、必要に応じてインスリン持続注入ポンプの導入を行います。そのほか糖尿病に関連する様々な合併症・並存症を診断し、他科と協力して治療を進めます。なお、糖尿病の患者さんでは高血糖のために手術や他疾患の治療に支障が発生する場合がありますが、血糖値をきちんと管理することで、外来・入院に関わらず安心して必要な治療を受けることができます。他の科で入院中の患者さんについても薬物療法を調整し、血糖値を管理して手術など通常通りの治療を受けていただくための体制を整えています。
次に内分泌疾患についてです。最も多いのは甲状腺疾患ですが、血液検査や画像検査を施行し、これに基づいて診断や治療を行っています。必要に応じて乳腺・内分泌外科での手術や、放射線科での核医学検査・放射性ヨウ素内容療法が可能です。そのほか、間脳下垂体・副甲状腺・副腎など一般にあまり知られていない臓器についても専門的な検査を行います。さらに診断の難しい疾患でも、負荷試験など特殊な検査を追加してその異常を検出し、診断や治療を行うことが可能です。
2 取り扱う主な疾患
糖尿病と代謝疾患
・糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病など)
・肥満症、脂質異常症、高尿酸血症、痛風
・骨粗鬆症
内分泌疾患
・甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病、甲状腺腫瘍など)
・副甲状腺疾患(副甲状腺機能亢進症、カルシウム代謝異常、腫瘍など)
・間脳・下垂体疾患(下垂体腫瘍、下垂体炎、下垂体機能低下症など)
・膵内分泌疾患(ホルモン産生腫瘍など)、副腎疾患(クッシング症候群、腹腎機能低下症など)
3 診療時間と予約について
【受付時間】午前8時30分~午前11時
【診療時間】新患 午前9時30分~
再診 午前9時00分~
午後2時00分~
完全予約制のため、予約の無い場合には当日に診察できないこともございます。
【初診予約専用電話】042-461-4896 午前9時~午後5時(平日のみ)
【再診予約専用電話】042-461-4890 午後2時~午後5時(平日のみ)
【緊急受診】かかりつけ医の先生が入院加療など専門的な診療を緊急に要すると判断された場合に、先生から直接のご依頼を承ります。すべての 依頼にお応えできるよう、スタッフ一同努力していますので、平日日中14時までに来院いただくようお願いいたします。
【新患予約】紹介状をお持ちいただきますようお願いいたします。紹介状がない場合には、選定療養費が加算されることがございますのでご了承くだ さい。また、内分泌疾患は、当科以外にも脳外科・乳腺内分泌外科など患者様のご病状により担当すべき科が複数存在し得ます。したがって紹介 先の科名、できれば医師名まで明確にしていただけると助かります。はっきりしない場合には地域連携室までお問い合わせください。お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。
4 外来担当表
5 医師紹介
糖尿病・内分泌内科
氏名 | プロフィール |
---|---|
部 長 |
【専門分野】 |
副部長(医長) |
【専門分野】 |
医 長 |
【専門分野】 |
6 治療実績
【入院】入院実績
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
当科入院患者 |
糖尿病 (うち1型糖尿病) |
150 (14) |
175 (26) |
78 (14) |
69 (16) |
81 (14) |
甲状腺疾患 | 10 | 5 | 2 | 1 | 7 | |
そのほかの内分泌疾患 | 9 | 15 | 33 | 5 | 9 | |
電解質など代謝異常 | 15 | 12 | 18 | 17 | 18 | |
他科入院患者 | 糖尿病・内分泌疾患回診 | 389 | 502 | 473 | 402 | 396 |
【外来】コメディカル指導実績
2021年 | 2022年 | 2023年 | ||
---|---|---|---|---|
指導内容 | インスリンなど注射手技の指導 | 164 | 230 | 126 |
自己血糖測定手技の指導 | 180 | 399 | 208 | |
透析予防指導 | 7 | 7 | 36 | |
フットケア | 149 | 201 | 28 | |
栄養指導(個人指導) | 357 | 404 | 403 | |
上記以外の療養指導 |
359 | 626 | 363 |
7 学会等認定施設
当科は下記学会の教育施設の認定を受けております。当院における研修医・専修医などへの糖尿病・内分泌疾患に関する指導は当科が担当します。
認定施設 |
日本糖尿病学会認定教育施設 |
8 主な医療機器と診療への取組み
下記の機器や検査法をもちいて特殊な検査・治療を行います。
糖尿病 |
持続血糖モニタリング(フリースタイルリブレ、DexcomG7) |
甲状腺・副甲状腺 |
超音波断層検査 |
その他 |
各種画像検査 |
持続血糖モニタリングとは・・・
腕などに付けたセンサー(写真はフリースタイルリブレ)で24時間の血糖値を測定し、グラフにあらわすことができます。自己血糖測定では指先を穿刺して得られた血液から血糖値を測定しますのでその時どきの血糖値を知ることしかできませんが、持続血糖モニタリングではセンサーから情報を得て血糖値の変化を持続的に記録するため血糖値の変化を知ることが可能です。しかも最長2週間自動的に連続測定します。結果として、測定の手間が少なく、自己血糖測定ではとても知ることができない夜間の血糖値の変化もわかります。この記録を振り返ることで生活習慣や薬物療法の見直しが可能です。
なお、保険診療にてご利用可能な方は糖尿病に対して薬物療法を施行中の患者様のみです。
インスリンポンプ療法とは・・・
24時間必要なインスリンを小さいポンプを用いて皮下注入する治療法です。10年程前からは、この機械に持続血糖モニタリングも付属できるようになり、そのとき時の血糖値に応じた対応ができるようになってきました。初期は低血糖への対応のみでしたが、2年程前から高血糖時に基礎インスリンを少量増やす対応もできるようになり、今年度からはさらなる高血糖に対してより多くのインスリンを投与することも可能になってきています。とくに1型の糖尿病患者さまには大変有用な治療法です。
糖尿病の治療はこの10年ほどで大きく進化しておりますが、わたしたちは、医師・看護師・栄養士・検査技師などのチームで、その進化にあわせてアップデートし、患者様方に必要な治療をお届けできるよう心がけています。
糖尿病療養指導チーム
当院には複数の日本糖尿病療養指導士がおり、看護師、栄養士、薬剤師、検査技師などがそれぞれの立場で患者様の療養のお役に立つよう活動しております。上記治療実績のうち、“コメディカル指導実績”は外来における看護師の活動記録を示していますが、ここで最近力を入れているのは看護師/栄養士による透析予防指導で、糖尿病による腎障害で透析に陥ることのないよう指導をさせていただいております。