診療科・部門のご案内 Facilities

放射線科

1 診療科の特徴・専門領域

放射線科には、地下1階に 血管造影装置・マルチスライスCT装置・1.5T,3.0T MRI装置・X線TV装置・ 多目的X線TV装置・X線撮影装置・乳房撮影装置・パノラマ撮影装置を整備しています。
本館地下2階には、リニアック放射線治療装置・1.5T MRI装置・ 多検出器型ガンマカメラ装置を整備しています。
また、2020年に全身用X線骨密度測定装置も新規に導入いたしました。地域の中核病院として救命救急医療・高度専門医療に対応した医療機器を整備しています。

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 ※血管撮影装置を更新しました
   PHILIPS社の最新型 Azurion 7C20 が導入されました。
   詳細は 「4 検査・部門紹介」 血管撮影 をご覧下さい。

 ※放射線治療がJASTRO認定施設となりました
   2022年4月より、当院の放射線治療室が日本放射線腫瘍学会(JASTRO)の認定施設となりました。

・資格、認定
救急撮影認定技師 2名 検診マンモグラフィ撮影認定技師 8名 X線CT認定技師 10名
肺がんCT検診認定技師 1名 胃がん検診専門技師 1名 IVR認定技師 1名
放射線治療専門放射線技師 3名 放射線治療品質管理士 3名 磁気共鳴専門技術者 2名
放射線機器管理士 2名 核医学専門技師 1名

2 診療時間・外来予定表等

放射線治療つきましては、 放射線治療外来のページをご覧ください。

受診にあたってのお願い

妊娠中には撮影できない検査があります。
また、磁気共鳴画像装置(MRI)による検査では、手術などによって体内に金属が存在する場合は撮影できない場合があります。心臓ペースメーカーを使用している場合は、MRIの撮像ができない場合がありますので、ご相談ください。

3 主な検査・治療

検査

X線一般撮影、血管造影、磁気共鳴画像(MRI)、コンピュータ断層撮影(CT)、核医学検査

治療

リニアック紹介つきましては、放射線治療外来のページをご覧ください。

4 放射線被ばくについて

放射線被ばくについて

 詳しくは、こちら

放射線の影響について

 詳しくは、こちら

小児への影響について

 詳しくは、こちら

被ばく線量について

 詳しくは、こちら

5 検査・部門紹介

一般撮影

検査概要

 一般撮影は診断目的とする部分にX線を照射して撮影を行う検査で、一般的に「レントゲン撮影」や「X線撮影」と呼ばれる検査です。X線は体の中を通過する際に骨や筋肉など体の組織に吸収され、身体を透過したX線量の差を画像化したのがレントゲン写真になります。

装置、検査の特徴、注意事項

 一般撮影部門では、一般X線撮影装置4台、回診用ポータブルX線撮影装置6台、乳腺用X線撮影装置1台、歯科X線撮影装置1台が導入されています。

=フラットパネルディテクタ(FPD)対応一般撮影=

胸部・腹部・骨などの撮影室が4室あり、全ての撮影室でFPD使用して撮影を行っております。

6番撮影室(Canon MRAD-A50S)
6番撮影室(Canon MRAD-A50S)
8番撮影室(Canon MRAD-A80S)
8番撮影室(Canon MRAD-A80S)
画像処理装置 コニカミノルタ CS-7
画像処理装置 コニカミノルタ CS-7
7番撮影室(島津UD150B-30)
7番撮影室(島津UD150B-30)
9番撮影室(島津 R-30H)
9番撮影室(島津 R-30H)
フラットパネルディスク(FPD)
フラットパネルディスク(FPD)
胸部単純撮影

主に肺・心臓・大動脈などに異常がないかを調べる検査です。X線は通りにくい心臓や骨などは白く写り、肺などは黒く写ります。

胸部正面
胸部側面
腹部単純撮影

腸管内のガスの状態や結石の有無などを調べる検査です。X線が通りにくい骨などは白く写り、ガスなどは黒く写ります。

腹部立位
腹部臥位
骨単純撮影

主に、骨折や脱臼、リウマチや関節炎などによる関節の変化、骨腫瘍など骨の病気を診断するために撮影します。

頭部正面
骨盤
頭部側面
膝関節正面
腰椎正面
膝関節側面
腰椎側面
膝関節軸位 (スカイライン)
足関節正面
足関節側面
肘関節
検査を受ける方へ

・撮影する部位に装飾品があると、診断の妨げになることがあります。ネックレス、ヘアピン、ピアス、使い捨てカイロ、湿布薬、ブラジャー等は外していただくことがあります。
・妊娠している方やその可能性のある方は必ず検査前に担当技師にお知らせください。
・その他、検査に関してご不明な点がございましたら技師に遠慮なくお申し付けください。

=回診用ポータブルX撮影装置

病棟撮影用のほかに手術室、救急外来等合わせて6台導入されており、FPDを搭載して重症患者さんの撮影に迅速対応できる体制を整えています。

図7
図8
図9
図10

日立Sirius tiara airy 他5台

=マンモグラフィ= AMULET Innovality(富士フィルム)※令和2年3月更新

乳房全体がもれなく写し出されるために、ひとつの乳房に対し2方向から撮影(CC、MLO)を行います。適正な撮影を行うために、マンモグラフィでは乳房を圧迫し、うすく伸ばしてしっかりと固定することが必要となります。乳房を固定することにより動きによるボケを防止し、薄くのばすことによりはっきりとしたきれいな写真ができます。また、圧迫してうすく伸ばすことにより、被ばく線量も低減することができます。

マンモグラフィ装置
マンモグラフィ装置

乳腺X線撮影(マンモグラフィ)を撮影する技師は、日本乳がん検診精度管理中央機構の認定を受けた女性技師が対応しており、当院での乳房撮影認定技師数は6名となります。

頭尾(CC)撮影
内外斜位(MLO)撮影
マンモグラフィ検査を受ける方へ

・検査中は眼鏡やネックレスを外していただきます。
・撮影の際、髪の毛がからまったり、写真に写ることがあるので、長い髪の方は髪を束ねていただきます。
・制汗スプレーやボディーパウダーは、誤って病変のように写ってしまうことがありますので、拭き取っていただきます。
・妊娠されている方、以前に豊胸手術や体内にペースメーカー、シャント、ポートなどを埋め込まれている方は、撮影前にお申し出ください。
・検査時間は更衣から撮影終了まで約10分から15分程度です。

=パノラマ撮影= ベラビューエポックス X700+2D(モリタ)※令和2年3月更新

装置が顔の周りを回転しながら撮影を行い、一枚の画像に全ての歯を撮影することができます。主に歯全体の様子や顎の関節、上下顎骨の状態を観る目的で行います。顎関節の機能撮影や矯正歯科治療で有用なセファロ撮影も可能です。

全顎自動焦点補正搭載パノラマ撮影装置
全顎自動焦点補正搭載パノラマ撮影装置
図3
パノラマ
顎関節機能撮影
パノラマ撮影検査を受ける方へ

・ネックレス、ヘアピン、ピアスおよび入れ歯は外していただきます。
・妊娠している方やその可能性のある方は、必ず検査前に担当技師にお申し出ください。
・その他、検査に関してご不明な点がございましたら技師に遠慮なくお声がけください。

CT

検査概要

 CTとは、Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略でエックス線を用いて輪切りの画像を撮影する検査です。 CT検査は大きく以下の二つに分けられます。 -造影CT検査 -単純CT検査 造影CT検査とは、造影剤という薬剤を用いて行う検査であり、造影剤の効果により画像の濃淡差が見やすくなり病変等が見つけやすくなるメリットがあります。しかし、デメリットとして副作用の可能性があることや腎機能が悪い患者様には使用できない等があります。 単純CT検査は、造影剤を使用せずCT検査を行います。 造影剤使用の有無は、検査の内容に応じて医師が判断します。 

※医療機関さまからのご予約はこちら

装置

当院にはマルチスライスCT装置が3台あり、
各装置の特徴に合わせて予約検査及び緊急検査(24時間対応)を行っています。

GE社製(Lightspeed VCT)64列
Canon社製(AquilionONE Vision Edition)320列
GE社(Brightspeed4)4列

特殊な検査

2015年度に導入された320列CT装置により以下の特殊検査も行っています。
-心臓CT検査
-大腸CT検査
-CTガイド下生検

心臓CTは最短1心拍(心臓が一回動く間)で撮影することが出来、他の機種に比較してよりブレの少ないキレイな画像を得ることができます。また、以前は撮影画像解析が不可能であった高心拍および不整脈が出るような患者さんの撮影も容易になりました。
このCTの導入に合わせて大腸CT検査(CTを用いた大腸内視鏡および注腸と同じような画像)などの特殊検査も始めております。
CT透視を利用したCTガイド下生検は、リアルタイムで画像を確認しながら検査を行っており、より安全に配慮した検査を行っています。

心臓CT
心臓CT
大腸CT
大腸CT

さらに、被ばく低減ソフト(AIDER)や金属アーチファクト低減機能(SEMAR)を検査に併用することによって、より少ない放射線で安心かつ高精度な画像を提供しています。

金属アーチファクト低減ソフト

当院では、被ばく線量管理ソフトを利用して、各CT検査の被ばくの適正化を行っています。
三次救急およびがん拠点病院として、地域のみなさまのために安心かつ治療に役立つ画像を提供しています。

お薬(造影剤)を使って撮影をした方へ

造影検査後の注意事項はこちらをご覧ください。
CT造影検査後の注意事項.pdf

血管撮影

検査概要

 血管撮影(Angiography)とは、手首や太ももの付け根(鼠径部)からカテーテルと呼ばれる細い管を動脈や静脈に挿入し、造影剤を注入しながらX線を連続撮影することで、血管の形状や血流動態を調べることができる検査です。非常に細かな血管まで観察することができるため、多くの情報を得ることができます。血管撮影の適応は広く、頭頚部・体幹部・心臓・四肢などの血管に対して行います。
 診断をするだけでなく、血管内治療(IVR:Interventional Radiography)にも積極的に取り組んでいます。IVRの利点は、緊急対応が可能、血管形成から癌の治療まで幅広い処置ができることや、体への侵襲度が外科的手術に比べて低いなどが挙げられます。

装置

当院では3台の血管撮影装置が稼働しています。
・PHILIPS社製(Azurion 7C20) 主に体幹部四肢領域・心臓(アブレーション)の診断・治療に使用

高性能フラットディテクタを搭載し、低線量でも高画質の画像を得ることができるので、放射線被ばく低減し、検査を行えます。
また、CTのような断層画像や3D画像を撮影することが可能で、複雑な血管解剖を把握しやすく、より正確な診断や治療を行うことができます。
検査室

操作室

血管撮影装置で撮影した断層画像

血管撮影装置で撮影した3D画像
                                                                          腫瘍(画像の青い部分)までの血管を自動で追従

骨盤の動脈
骨盤の動脈
足の血管 治療前
足の血管 治療前

 

 

治療後
治療後

・SIEMENS社製(Artis Q biplane)主に頭頚部領域の診断・治療に使用

頭部血管(正面像)
頭部血管(正面像)
頭部血管(側面像)
頭部血管(側面像)
頭部血管(3D)
頭部血管(3D)

・SIEMENS社製(Artis Zee biplane)主に心臓領域の診断・治療に使用

右冠動脈
右冠動脈
左冠動脈
左冠動脈

各種検査、治療

1.体幹部血管撮影

 体幹部には様々な臓器が詰まっており、それぞれに対する治療法も多岐にわたります。当院では肝細胞がんに対するTACEや緊急の止血術などを多く行っています。

腹部血管撮影の一例
腹腔動脈
腹腔動脈
上腸間膜動脈
上腸間膜動脈
骨盤の動脈
骨盤の動脈
肝動脈化学塞栓療法(TACEtranscatheter arterial chemomdolization

 TACEとは、肝細胞がんを栄養している血管を選択的に塞栓し、血流を遮断することで、肝細胞がんを壊死させる治療です。また塞栓をすると同時に抗癌剤も注入させます。血管を選択していることで正常な肝細胞への影響が少なくなる利点があります。

TACE前
TACE前
TACE後
TACE後
動脈塞栓術(TAEtranscatheter arterial emomdolization

 塞栓物質(ゼラチンスポンジ・コイルなど)を用いて血管の塞栓を行います。緊急性が高い体内で出血している血管を塞栓する止血術として主に行われます。

コイル塞栓前
コイル塞栓前
コイル塞栓後
コイル塞栓後

2.四肢血管撮影

 上肢(肩~指先)下肢(太もも~足先)の血管評価が可能です。透析患者さんのシャント造影を行うこともあります。当院では、下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)に対する血管形成術(PTA)を多く行っています。

経皮的血管形成術(PTAPercutaneous Transluminal Angioplasty

 心臓のPCIと同様に、狭窄部をバルーン(風船)で広げ、再び狭くならないようにステント(金属の網目状の筒)で血管内から補強をします。

PTA前
PTA前
ステント留置
ステント留置
PTA後
PTA後

3.頭部血管撮影

 手術前精査・病変診断や手術後の治療効果確認を評価します。
IVRの手技も多く、脳動脈瘤コイル塞栓・血栓回収・頸動脈ステント留置術(CAS)・血管形成術などを行っています。多方向から撮影して血管を確認し、必要に応じて3D画像も作成します。

頭部血管撮影の一例
頭部血管(正面像)
頭部血管(正面像)
頭部血管(側面像)
頭部血管(側面像)
頭部血管(3D)
頭部血管(3D)
脳動脈瘤コイル塞栓

 脳動脈瘤とは、脳内の動脈がコブ状に膨らんだものです。このコブが破裂すると「くも膜下出血」を起こします。コイル塞栓術は動脈瘤内に特殊なコイルを詰めて破裂を防ぐ治療です。

コイル塞栓前
コイル塞栓前
コイル塞栓後
コイル塞栓後
血栓回収術

 様々な原因によって形成された血栓(血の塊)が、脳血管に詰まることによって「脳梗塞」が起こります。その血栓をカテーテルで除去し、血流を再開通させる治療です。

血栓回収前
血栓回収前
血栓回収後
血栓回収後

4.心臓血管撮影

 主に狭心症や心筋梗塞の原因となる冠動脈の評価します。その他に、心臓の動きを評価する検査や心臓内の電気の伝わる速さを調べる電気生理的検査(EPS)なども同時に行うこともできます。治療は冠動脈を広げる冠動脈形成術(PCI)やペースメーカー・ICD移植術、アブレーションを行っています。

冠動脈撮影(CAGCoronary angiography

 冠動脈の狭窄の有無と程度、血管走行を正確に評価する検査です。

右冠動脈
右冠動脈
左冠動脈
左冠動脈
冠動脈形成術(PCIPercutaneous Coronary Interventional

 冠動脈の狭窄部分を広げる治療です。狭窄部をバルーン(風船)で血管を押し広げます。さらに再び血管が狭くなってしまうのを防ぐためにステント(金属を網目状にした筒)で血管の内側から補強します。

PCI前
PCI前
PCI後
PCI後

血管撮影検査について

 ・外来時、入院後に担当医から検査または治療についての説明があります
  血管撮影の多くの場合は入院が必要になります
 ・妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある方は担当医にお申し出ください
 ・造影剤を使用します。過去にアレルギーが出た方、喘息の既往がある方はお申し出ください

①検査前

 ・病棟で検査着の着替え、点滴確保などの準備を行います
 ・検査前の食事(午前検査は朝食、午後検査は昼食)は食べられません
  お水・お茶等の水分は病棟スタッフにお尋ねください
 ・トイレは検査前に済ませてください。

②検査時

 ・検査室入室時にご本人確認のため、フルネーム・生年月日などを確認します
 ・検査中はお体を動かすと危険ですので、動かさないようお願いします。
 ・痛み・頭痛・吐き気・痺れなど異常を感じたら、すぐに近くのスタッフにお知らせください
 ・検査および治療には、30分~数時間かかる場合があります

③検査後

 ・止血のため穿刺部(針を刺した部位)を圧迫固定します
  病室のベットで安静が必要になります
  足を曲げたり、力を入れるなどの動作は避けてください
 ・検査後のお食事・水分の摂取は病棟スタッフにお尋ねください

MRI

検査概要

 MRI とはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略です。X線は使用せず、強い磁石と電磁波を使って体内の状態を断面像として描出する検査です。
血管を描出するMRA (MR-Angiography) や 胆のう・胆管・膵管を描出する MRCP (MR-Cholangio Pancreatography) といった検査方法もあります。
 また、2021年から新しい撮影法(DWIBS)への対応も可能になりました。

※医療機関さまからのご予約はこちら

1.5T MR左
1.5T MR右-2

装置

現在、当院では3台のMRが稼動しております。
 MR1 (1.5T)  地下2階  「GE社製 Signa HDXt 」
 MR2 (3.0T)  地下1階  「GE社製 Signa HDXt 」
 MR3 (1.5T)  地下1階  「GE社製 Signa Artist 」
テスラ(T)とは磁場(静磁場)の強さの事で、それぞれの磁場強度の特性を生かし最適な画像が得られるよう、撮像部位によって装置を使い分けています。

GE Signa Artist 1.5T
GE Signa Artist 1.5T
GE Signa HDXt 3.0T
GE Signa HDXt 3.0T
GE Signa HDXt 1.5T
GE Signa HDXt 1.5T

検査の特徴

・放射線被ばくをしない

CTと同様に体の断層画像を撮像する装置ですがX線を使用しないため、放射線被ばくはしません。しかし、強い磁場を使用するため、制限や注意事項があります。

・画像のコントラストが高い

組織間コントラストが優れ、検査部位や目的によってはMRI用造影剤を使用することで、より濃淡のついた画像を得ることができます。また、造影剤を使用せずに血管を描出することも可能です。

・音が大きい/検査時間が長い

 検査中はかなりの騒音を伴います。そのため耳栓を使用した状態で検査を行います。入室前にスタッフから耳栓をお受け取り下さい。また、一般的にMRI検査はCT検査よりも時間がかかります。検査部位、病変の内容にもよりますが、検査時間は20分〜1時間程度かかります。

MRI検査で得られる画像

頭部領域MRI・MRA画像
図3
図4
脊椎領域MRI画像
図5
腹部領域MRI画像
図6
四肢領域MRI画像
図7

MRI検査を受ける方へ

MRIの注意事項はこちらをご覧ください。
MR検査の注意事項.pdf

X線透視検査

検査概要

 X線透視は、X線を連続照射し、モニターで体内の様子をリアルタイムで観察しながら検査または治療を行います。
 バリウムを使用した胃の検査をはじめ、食道・下部消化管(小腸・大腸)といった消化器の検査や整形科の骨折・脱臼の整復、腎臓・膀胱などの泌尿器科の検査、産婦人科の卵管造影などその用途は多岐にわたります。また、内視鏡を併用した内視鏡的逆行性胆道膵管造影や気管支鏡で組織を採取する生検も行っています。
 当院では2台の透視装置が稼働しています。

代表的な検査

バリウム検査

バリウムと発泡剤を飲んで頂き、食道や胃の形状、粘膜の状態を観察します。

図2
図3
内視鏡的逆行性胆道膵管造影
(ERCP:endoscopic retrograde cholangiopancreatography)

 口から内視鏡を挿入して十二指腸まで誘導します。そこで造影剤を注入して胆管や膵管を撮影し、診断および治療を行います。

図4
図5

X線透視検査について

・検査によって食事や飲水の制限、下剤の内服などがあります
 必要な場合は予約時に外来でご案内させていただきます
・妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある方は担当医にお申し出ください
・造影剤を使用する場合、過去にアレルギーが出た方、喘息の既往がある方はお申し出ください
・必要に応じて検査着に着替えていただく事があります
・検査の所要時間は内容により変わります
 10分程度で終了する場合から1時間以上かかる場合もあります

骨密度検査

DXA法骨密度測定

 令和2年6月に全身用X線骨密度測定装置「GE社製:PRODIGY fuga」を導入しました。定期的に骨密度測定することで、骨粗鬆症の早期発見と早期予防に繋がります。
 当院では骨密度測定で最も精度が高く、信頼性のあるDXA法(デキサ法)を用いて測定を行っています。(日本骨粗鬆症学会のガイドラインにおいても推奨される検査です)測定に用いるX線は胸部X線よりも少ない微量なX線で測定が可能です。

検査について

・妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある方は検査できません。
・バリウムや造影剤を使用した検査後、一週間は検査できません。
・測定領域(腰椎・大腿骨)に人工関節を挿入されている場合は、あらかじめ担当医に申し出てください。
・検査は仰向けで寝た状態で行います。
 仰向けで寝れない方は、担当医にご相談ください。
・検査時間約10分です。息を止めるなどの指示はありません。
 体を動かさずに静かに呼吸していてください。
・その他、わからないことがあれば御遠慮なくスタッフにご相談ください。

RI(核医学)

検査概要

 核医学検査とは放射線医薬品といわれる微量の放射性同位元素(Radioisotope:RI ラジオアイソトープ)を目印としてつけた医薬品を用いて、病気の診断をおこなう検査です。目的に応じた放射性医薬品を体内に投与し(主に注射)、そこから放出される微量な放射線を検出し画像化します(RI画像)。CTやMRIでは不得意な臓器・組織の機能や代謝について測定、画像化することができます。

※医療機関さまからのご予約はこちら

装置

 撮影装置はガンマカメラ(SPECT)と呼ばれ、ガンマカメラとCT(コンピューター断層装置)を組み合わせたものがSPECT-CTです。
 当院ではSPECT-CTで検査をおこなっています。SPECT-CTは高解像なCT画像を利用してより高精度な画像を得ることが可能です。また、CTとRI画像をFusion(融合)させることにより病巣部位の特定精度が大幅に上がりました。SPECT-CTの特色をいかし、患者さまにとって最良となる画像を提供しています。

SPECT-CT
SIEMENS社 Simbia Intevi16
SPECT-CT SIEMENS社 Simbia Intevi16

主な検査

1.脳血流シンチ

 脳血流のわずかな変化をみつけるための検査です。脳梗塞、てんかん、認知症などの病気の診断に非常に有効です。

図3
図4
図5
図6
2.骨シンチ

 全身の骨の撮影して腫瘍の骨転移や骨折、炎症などみる検査です。治療の前後で調べて治療の効果をみることができます。

図7
図8
3.心筋シンチ

 心臓への血流、機能や代謝をみることができます。狭心症や心筋梗塞、代謝疾患の検査に有用です。

図9
図10
図11

RI検査を受ける方へ

注意事項

 妊娠中・授乳中の方は受けられないことがあります。

検査をキャンセルされる場合

 高価な放射性医薬品(当日のみ有効)をひとりひとりに用意します。そのため、予約日時に来院できない場合は検査3日前までにRIキャンセル専用ダイヤル(検査のご予約時にお伝えします)までご連絡ください。

 

※核医学検査を受ける方へ 核医学検査の手引き

6 医師紹介

氏  名 プロフィール
担当部長 
海野 俊之
(うんの としゆき)

【専門分野】
 放射線診断学 
【資  格】 
 日本医学放射線学会認定 放射線診断専門医
 日本IVR学会認定 IVR専門医
【出身大学・医局等】
 東京大学 平成18年卒
 東京大学 放射線科

担当部長
近藤 英宏
(こんどう ひでひろ)

【専門分野】
 放射線治療学
【資  格】
 日本医学放射線学会認定 放射線治療専門医
 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
【出身大学・医局等】
 弘前大学 平成9年卒
 弘前大学 放射線医学講座 

医 長
平塚 真生子
(ひらつか まきこ)

【専門分野】
 画像診断一般
【資  格】
 日本医学放射線学会認定 放射線診断専門医
【出身大学・医局等】 
 筑波大学 平成11年卒

医 長
宮澤 一成
(みやざわ かずなり)

【専門分野】
 放射線治療
【資  格】
 日本医学放射線学会認定 放射線科専門医
 日本医学放射線学会認定 放射線治療専門医
 日本専門医機構放射線科専門医
 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
【出身大学・医局等】
 信州大学 平成20年卒

医 師
髙栁 ともこ
(たかやなぎ ともこ)

【専門分野】
 画像診断
【資  格】
 日本医学放射線学会認定 放射線診断専門医
【出身大学・医局等】
 東京大学 平成23年卒

専修医
御代 麟太郎
(みよ りんたろう)

【専門分野】
 画像診断
【資  格】
 日本専門医機構放射線科専門医
【出身大学・医局等】 
 福島県立医科大学 平成30年卒
 東京大学医学部 放射線医学教室

専攻医
清水 大誠
(しみず たいせい)

【専門分野・資格】

【出身大学・医局等】
 名古屋市立大学 令和3年卒
 東京大学

専攻医
木下 佑真
(きのした ゆうま)

【専門分野・資格】
【出身大学・医局等】 
 東京大学 令和4年卒
 東京大学 放射線科学教室

7 学会等認定施設

放射線科専門医修練機関

【関連リンク(学会ホームページ)】
※ 下記のリンクをクリックされますと当院ホームページとは別のサイトが開きます。
日本医学放射線学会ホームページ