感染管理部
1 概要・紹介
公立昭和病院の感染対策体制の構築・整備及び抗微生物薬の適正使用の推進を図るとともに、医療現場における感染の制御、疫学調査及び感染対策教育活動を通じて、感染予防対策を行うことを目的として平成28年10月に設置されました。感染管理部は、院長直属の部門として、感染制御に関するすべての権限を委譲されております。
平成30年9月からは、北多摩北部病病連携会議 北多摩北部薬剤耐性問題検討部会の事務局を担当しております。
北多摩北部病病連携会議 北多摩北部薬剤耐性問題検討部会についてはこちらをご覧ください。
2 業務内容
(1)院内感染に係る防止対策の基本方針に関すること
(2)院内感染対策教育の立案と実践に関すること
(3)感染制御チーム及び感染制御リンクスタッフの業務に関すること
(4)院内感染防止に係る実施状況調査及び見直しに関すること
(5)院内感染に関するコンサルテーションに関すること
(6)抗微生物薬適正使用推進プログラム(Antimicrobial Stewardship Program)の構築と運用に関すること
(7)感染予防対策に関する地域の多施設との連携に関すること
(8)職業感染対策に関すること
(9)その他院内感染予防対策に関し必要な事項
3 スタッフ紹介
氏 名 | プロフィール |
---|---|
部 長 |
【専門分野】 |
担当室長・院内感染管理者 |
【専門分野】 |
看護師長 |
【専門分野】 |
事 務 |
【専門分野】 |
小児科担当部長兼任担当部長・室長事務取扱 |
【専門分野】 |
臨床検査科担当科長兼任検査技師 |
【専門分野】 |
非常勤医師 |
【専門分野】 |
4 活動内容
講習会実施状況
令和4年度実績
第1回 6月15日~6月27日開催(e-ラーニング)「感染対策の具体①針刺しおよび血液・体液曝露防止」
受講率:99.4%(受講者:1071名)
第2回 12月12日~12月26日開催(e-ラーニング)「アウトブレイクを防ごう(秋冬編)①」
受講率:92.1%(受講者:1113名)
令和3年度実績
第1回 6月4日~6月18日開催(e-ラーニング)「清掃・リネン・環境の管理について」
受講率:100%(受講者:1091名)
第2回 10月20日~10月31日開催(e-ラーニング)「新型コロナウイルス感染対策①医療従事者の感染対策」
受講率:100%(受講者:1058名)
令和2年度実績
第1回 1月8日~1月24日開催(e-ラーニング)「抗菌薬を大事に使おう!AMRに立ち向かうために」
受講率:80.7%(受講者:866名)
第2回 3月8日~3月21日開催(e-ラーニング)「標準予防策」
受講率:69.1%(受講者:740名)
令和元年度実績
第1回 6月20日開催「日常診療の中で肺結核を見落とさないために」
講師:佐々木結花先生(複十字病院 副院長)
受講率:98.1%(当日受講者:312名、事後受講者:763名)
第2回 11月29日開催「病院設備と医療機器から伝播する微生物とその対策」
講師:中村造先生(東京医科大学病院 感染制御部・感染症科 講師)
受講率:99.4%(当日受講者:282名、事後受講者:790名)
平成30年度実績
第1回 5月18日開催「薬剤耐性菌対策のためにできること」
講師:美島路恵先生(東京慈恵会医科大学附属病院 感染対策室 師長)
受講率:99.7%(当日受講者:370名、事後受講者:728名)
第2回 11月22日開催「医療従事者への感染対策~血液媒介感染症、インフルエンザなど~」
講師:照屋勝治先生(国立国際医療研究センター エイズ治療・研究センター)
受講率:98.4%(当日受講者:388名、事後受講者:667名)
平成29年度実績
第1回 5月26日開催「手術部位感染サーベイランスの実際」
講師:針原 康先生(NTT東日本関東病院 副院長・外科部長)
受講率:92.1%(当日受講者:434名、事後受講者:574名)
第2回 12月6日開催「医療器具関連感染は多いのか?少ないのか?」
講師:小西敏郎先生(東京医療保健大学 副学長)
講師:高野八百子先生(慶應義塾大学病院 感染制御部 課長)
受講率:91.1%(当日受講者:383名、事後受講者:599名)
平成28年度実績
第1回 5月27日開催「院内感染対策の基本事項~適切な手指衛生・標準予防策について ~」
講師:木津純子先生(慶応義塾大学薬学部 実務薬学講座教授)
受講率:91.2% (当日受講者:441名、事後受講者:540名)
第2回 12月15日開催「公立昭和病院の感染対策について」
講師:森井大一先生(大阪大学大学院医学系研究科)
受講率:91.8% (当日受講者:390名、事後受講者:580名)
平成27年度実績
第1回 6月24日開催「日常診療に役立つ抗菌薬の適切な使い方」
講師: 戸塚恭一先生(北多摩病院 副院長/東京女子医科大学 名誉教授)
受講率:86.5% (当日受講者:420名、事後受講者:517名)
第2回 11月19日開催「本当に知っている?ノロウイルスのこと」
講師:片山和彦先生(国立感染症研究所ウイルス第2部 第1室長)
受講率:86.2% (当日受講者:422名、事後受講者:499名)
インフルエンザワクチン接種状況
令和3年度実績
接種率:97.1%(接種者1,049名)
令和2年度実績
接種率:97.2%(接種者1,063名)
令和元年度実績
接種率:96.9%(接種者1,053名)
平成30年度実績
接種率:96.0%(接種者1,039名)
平成29年度実績
接種率:96.1%(接種者1,034名)
平成28年度実績
接種率:96.1%(接種者1,034名)
平成27年度実績
接種率:94.7%(接種者1,014名)
平成26年度実績
接種率:94.0%(接種者1,007名)
感染防止対策カンファレンス実施状況
令和3年度実績
5月20日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
7月28日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月28日(公立昭和病院主催)
11月30日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月27日(公立昭和病院主催)
3月23日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
令和2年度実績
5月28日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
7月21日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月24日(公立昭和病院主催)
11月25日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月28日(公立昭和病院主催)
3月23日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
令和元年度実績
5月28日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
7月29日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月24日(公立昭和病院主催)
11月21日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月20日(公立昭和病院主催)
3月30日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
平成30年度実績
5月24日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
7月19日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月28日(公立昭和病院主催)
11月13日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月24日(公立昭和病院主催)
3月26日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
平成29年度実績
5月23日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
7月27日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月28日(公立昭和病院主催)
11月30日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月25日(公立昭和病院主催)
3月29日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
平成28年度実績
5月30日(公立昭和病院主催)
7月26日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月23日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
11月22日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月26日(公立昭和病院主催)
3月30日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
平成27年度実績
5月18日(公立昭和病院、国立精神・神経医療研究センター病院共催)
7月14日(国立精神・神経医療研究センター病院、公立昭和病院共催)
9月25日(公立昭和病院主催)
11月26日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
1月27日(公立昭和病院主催)
3月24日(国立精神・神経医療研究センター病院主催)
5 業績
令和5年度実績
学会発表・研究会等:5題
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令和4年度実績
論文:3編
学会発表・研究会等:3題
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令和3年度実績
論文:1編
学会発表・研究会等:6題
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令和2年度実績
論文:3編
学会発表・研究会等:6題
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令和元年度実績
論文:1編
学会発表・研究会等:14題
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平成30年度実績
学会発表・研究会等:7題
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平成29年度実績
学会発表・研究会等:7題
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平成28年度実績
学会発表・研究会等:6題
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平成27年度実績
学会発表・研究会等:5題
(詳細はこちら)
6 地域の医療機関の皆様へ
(1)抗菌薬適正使用支援・感染対策支援の相談
地域の医療機関から支援の相談を受付けております。
感染管理室の医師、薬剤師、臨床検査技師、看護師が対応いたします。
どうぞご遠慮なくご連絡ください。
連絡先:公立昭和病院 感染管理室
受付時間:10:00~16:00(月~金)
受付方法:お電話でご確認ください。
電話:042-461-0052(代表)
(2)アンチバイオグラムの公開
国、地域、病院あるいは病棟ごとに分離された各種細菌に対する抗菌薬感受性データを集計し、それぞれの
菌種における各種抗菌薬についての感受性率を表またはグラフで表したものです。地域あるいは病院により薬
剤感受性率は異なり多くの医療機関で作成され、臨床に提供されています。
≪活用方法≫
初期治療を開始する時は培養検査結果がでていません。患者背景、感染臓器から予想される原因菌に対し、
抗菌薬選択をする際にアンチバイオグラムを活用します。下記に2020年度のアンチバイオグラムを公開しま
す。なお、同時期の当院の外来受診患者の居住地別の受診状況は、小金井市2.3%、小平市36.4%、東村山市
16.2%、東久留米市16.5%、清瀬市3.9%、東大和市4.0%、西東京市11.1%、その他9.7%です。
例えば、市中における単純性尿路感染症(膀胱炎・腎盂腎炎)の原因菌の第 1 位は大腸菌です。当院外来の
アンチバイオグラムによると、レボフロキサシンで治療開始した場合、大腸菌の 28%が耐性です。患者さん
には3 割ぐらいの失敗が起こりうる可能性があることを説明し、状態悪化時の再診等を予め説明することが
できます。セファゾリンの感受性率は、85%ありますので、セファゾリンが選択肢になりえます。経口薬であ
れば、セファレキシン、セファクロルが使用可能です。ST合剤の感受性率も85%ありますので、選択肢になり
えます。
是非、ご活用ください。
・2020年度 公立昭和病院アンチバイオグラム(外来分離株)
(詳細はこちら)
・アンチバイオグラムの活用例:尿路感染症
(詳細はこちら)